仮想通貨には、さまざまな用途を目的としたものがあります。投資目的や決済目的、物の売買に特化したものまでさまざまです。そこで今回は、銃器類の売買に特化した仮想通貨Guncoin(ガンコイン)について解説します。日本では銃規制があるので、余り馴染みがないかもしれませんが、投資目的で購入してみてはどうでしょう?
ガンコインとは
GUN(Guncoin/ガンコイン)とは、その名の通り銃器関連商品の売買に対して使われる仮想通貨です。仮想通貨の多くは、特に利用目的を指定しないまま市場に介入していることから、利用される機会を待っている状態にいます。
投資家たちも用途が分からず、今後の展望も分からない通貨に投資する気はありませんよね。そんな中で、銃器企業や業者にターゲットを絞っているガンコインは注目されているのです。
アメリカなどでは、銃の所持が認められています。そんな銃器関連の決済手段としてガンコインという通貨が使われることが認められれば、投資家たちも購入する意味があります。しかも、ガンコインには『NeoScrypt(※後述)』と呼ばれる次世代のPoW(Proof of Work)アルゴリズムを採用しているので、安全で消費メモリが少なく、高度な分散化を図れるのです。
NeoScrypt(ネオスクリプトアルゴリズム)
Neoscryptとは、Scryptに代わる次世代のPOW(Proof-of-Work)アルゴリズムのことを指します。Scryptに比べて、消費メモリーが少なくなっており、より強力で安全な暗号方式となっています。Neoscryptアルゴリズムは、『Salsa20/20、ChaCha20/20、BLAKE2s、FastKDF』のパワーを安全なASIC耐性ソリューションに統合します。これによって、長期的にコインを保護するのに役立っています。
銃器関連商品の取引の現状
アメリカは銃器大国です。一般家庭でも普通に置いているくらい身近なものです。日本では考えられませんよね。そんなアメリカにおける銃の流通数は2007年の時点で約2億7000万丁(スイスの銃器関連情報センター調査)とされており、1人が1丁の拳銃を保有していても不思議ではない数になっています。
アメリカの銃保有率が他国と比べて極めて高いのがよく分かります。
そんなアメリカでも、銃器関連商品を簡単に入手することは出来ません。その理由として挙げられるのが、支払いの方法です。物を購入する時に代金を払いますが、それに対して支払い方法は多岐に渡ります。現金、クレジットカード、Paypal(個人向けのオンライン決済代行サービス)、Bitpay(仮想通貨ウォレット決済事業者)などですが、全て認められている訳ではありません。
まず、Paypalでは米ドルを用いた取引は認可していません。アメリカではクレジットカードのイメージが強いですが、伝統的なクレジットカードプロセッサーも銃器関連取引には対応していないのです。購入した銃器で事件が起こってしまったら、クレジットカード会社の評判も落ちますよね。
BitPayはBitcoin(ビットコイン)の銃器取引を受け付けていません。仮想通貨による決済が増えてきたとは言え、そう簡単に銃器関連まで決済を認める訳にはいかなかったみたいですね。いずれは、ビットコインでの決済も可能になるかもしれませんが、現状では不可能と覚えておきましょう。
これらの支払いが不可能な中、増えているのがサードパーティプロセッサーと呼ばれるものです。これは、第三者が事務処理を引き受けることで支払いを完了する方法ですが、これを利用すると待ち受けているのは信じられないほど高額な手数料(通常の25%以上)です。銃を入手するのに余計な手数料が掛かる分、取引者にとって不利な仕組みですよね。
ただし、こういったサードパーティプロセッサーを使用するのは非合法な企業であることも多く、合法的な銃器企業は誰も支払い処理をしないため閉鎖を余儀なくされてしまいました。取引すればするほど、取引者は損していく訳ですから、それも仕方のないことなのです。
しかし、ガンコインでは銃器業界でのマイクロトランザクションを受け入れており、顧客情報を漏洩しないように厳重に保護しています。それによって、安定して安全な方法を提供することが可能になっているのです。手数料も安く済むので、今後の銃器関連取引にはガンコインが中心になっていくかもしれません。
ACP(自動チェックポイント)による攻撃回避
ガンコインは、P2Pネットワーク経由でチェックポイントが送信されるACPと呼ばれるシステムが導入されています。このチェックポイントを受け取ったユーザーは、チェックポイントが設定されていないチェーンには絶対に接続されないようになります。これによって、ブロックチェーンの履歴は保護される訳です。51%のブロック置換攻撃に対して大きな効果を発揮するので、大きなメリットですよね。
もともとACPの利用目的は、51%攻撃を防止するためのソリューションでした。防止すると書くと、とても複雑なプログラムなイメージがありますが、ACPはシンプルなのに効果的なソリューションだったのです。初めて導入されたのは『Peercoin』という仮想通貨で、それからも進化し続けていきました。今後も、多くの仮想通貨に実装される可能性があります。
51%攻撃とは、マイニングに関係してくる用語です。細かい話は割愛しますが、マイニングの計算と言うのはグループで行うことがあります。その計算能力の過半数(51%)をマイニンググループが独占した際に発生しやすくなる、ブロックチェーンに対する攻撃を51%攻撃と言います。
ただし、51%攻撃は攻撃した者が必ず利益を得るという訳ではありません。攻撃を行った際は、価値のあった通貨だったのかもしれませんが、攻撃を行ったことで価値を下げてしまう可能性もあるんです。せっかく大量に入手しても価値が下がっていたら意味がありませんよね。51%攻撃が可能なくらいの計算能力を保持しているのなら、正当なマイニングに参加する方が儲かるともいわれています。どちらにしても、51%攻撃の存在がリスクになるのは目に見えて分かります。
ガンコインの将来性は?価値は伸びるの?
今後、銃規制が緩和される度にガンコインの価値は伸びていくでしょう。問題は、銃規制が緩和されて所有者が増えるか、否なのかです。
おそらく、よほどの事情がない限り日本では銃規制が緩和されることはないでしょう。しかし、世界では銃の所有者が増えている地域もあります。そうなると、決済方法としてガンコインが多く使われるようになりますし、価値も上がっていくと考えられます。
ガンコイン自体の性能も上昇しており、システムリリースも定期的に行われているので特に問題はないでしょう。マイルストンの発表もしっかりと行われていることから、開発チームに対する信頼も高いです。2018年に入ってから軒並み価格を下げている他の仮想通貨と違って、価格が上昇していることからも期待感が分かります。
ただし、懸念材料もあります。それが、先ほどとは逆に銃規制が厳しくなるということです。緩和されれば価値は上がり、規制されたら価値は下がるという良くも悪くも規制によって大幅に変わるでしょう。銃器業界の中心にいるのはアメリカです。そのため、アメリカの政治的要素や世論に依存しなければいけません。大統領が銃を規制すると発言しただけでも、ガンコインの価格は落ちることが確実です。
最近では、銃乱射による事件が多発しており、銃規制を強化するべきだと感じている人も増えているのも残念ながら事実です。このまま価値が上昇を続けたとしても、銃撃事件の発生、それがニュースに取り上げられた時点で大幅な下落になってしまう可能性も秘めていると覚えておきましょう。不測の事態にも対応できるように、しっかりと情報を取得するようにしておいてください。
まとめ
これからも価値が上がっていくと予想されるガンコインですが、いつどのようにして下落するか分かりません。仮想通貨という媒体では仕方のないことですので、そういった事態に陥った際に対処出来るように、しっかりと準備だけはしておきましょう。