NYAN(Nyancoin/ニャンコイン)とは、『Nyancat』のクリエイターと提携して作られたジョーク系コインです。
作成されたのは2014年1月で、仮想通貨では歴史上初めて正式にライセンスされたキャラクター暗号通貨として注目されました。そんなニャンコインは、一体どのような仮想通貨なのか簡単に解説していきます。
ニャンコインの基本情報
コンセンサスアルゴリズム | Proof of work, Scrypt algorithm |
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コイン発行上限枚数 | 3億3700万枚 |
ブロックあたりのコイン数 | 337枚 |
ブロック時間 | 1分 |
P2P port | 33701 |
RPC port | 33700(デフォルト値の変更は可能) |
難易度目標時間 | 3時間 |
プレマイン | 1% |
ニャンコインのベースとなっているのはライトコインです。ライトコイン自体はビットコインがベースとなっていますが、処理能力に限ってはビットコイン以上とされていることから、ベースになりやすい通貨でもあります。
そんなニャンコインですが、ライトコイン以上の高速処理が可能となっています。発行上限枚数はビットコインの2100万枚を大幅に上回る3億3700万枚です。
ニャンコインのモデルであるNyancatとは
Nyancatとは、2011年にYoutubeにアップロードされた動画のことを指します。動画だけではなく、動画内に登場するキャラクターの名称としても使われます。動画の総再生回数は脅威の約1億6000万回であり、その功績からYoutube公式に『世界で5番目に再生回数が多かった動画(20111年)』として表彰されました。
動画の内容自体は、軽快な音楽をBGMにして、お尻から虹を噴出しながら空を飛ぶという少し摩訶不思議なものでした。謎の中毒性があるのか、何故か爆発的な人気を誇ったのです。何はともあれ、この動画の影響で『Nyancat』の認知度は膨れ上がっていきました。アルバムが発売されるくらいでした。
先ほど、正式にライセンスされたキャラクター暗号通貨はニャンコインが初と書きましたが、特定のキャラクターをモチーフにした仮想通貨は多数存在しています。
有名なところだとモナコインでしょう。大型掲示板である2ちゃんねるの有名アスキーアート(AA)である『モナー』をモチーフにしています。国産の仮想通貨ということで、注目され価格が高騰したのも記憶に新しいところです。
その他にも、実在する柴犬『かぼすちゃん』をモチーフとしたドージコインなども存在しています。取り扱いを開始する取引所も増えているジョーク系コインは、独自の地位を確立してると言っても良いでしょう。今後も注目すべきコインです(ニャンコインは別※後述)
ニャンコインの半減期は1年半サイクル
半減期という言葉は、仮想通貨を始めてる人でも聞き慣れない言葉かもしれません。仮想通貨には、マイニングと呼ばれる作業があります。簡単に言ってしまえば、特定の仮想通貨を新しく作り出す作業のことを指します。そして、このマイニングには報酬が用意されているのです。通貨を新しく作った人には、決められた報酬が貰えるのですが、これが半減期を迎えると今後貰える報酬も半減してしまうのです。
たとえば、一番有名なビットコインもマイニングによって新しく作られています。そんなビットコインの初期マイニング報酬は50BTCでした。もし1BTCが200万円の時でしたら、それだけで1億円が貰えたということになります。しかし、ビットコインにも半減期は存在しており、1回目の半減期で報酬は25BTC、2回目の半減期で12.5BTCになってしまいました。
そんな半減期ですが、ニャンコインでは1年半のサイクルで行われています。もともとの半減期は、33万7000ブロックごとに訪れる設計でした。しかし、この設計はすぐに訂正されることとなり、わずか数週間後には50万ブロックごとに訪れるようになったのです。ニャンコインのブロック生成感覚は基本情報に記載した通り1分なので、半減期は50万分≒347日ということになります。
ニャンコインの直近の半減期は2017年12月22日でした。そのため、次の半減期は2018年12月の上旬頃に訪れます。では、何故そんなにも半減期が投資家にとって大切になってくるのか。実は、半減期が訪れた通貨は価格上昇の傾向があるからなのです。半減期が訪れ、市場に供給されるペースが落ちるからと言われています。
実際に、過去のビットコイン半減期には価格上昇となりました。ただし、市場価格が上がったとしても嬉しくない人たちがいます。それが、マイニングで収益を出している『マイナー』と呼ばれる人たちです。マイニング報酬が半分になる訳ですから、そこまで頑張ってやる必要がなくなりますよね。実際に、半減期を機にマイニングから撤退するマイナーも存在します。
このままマイナーが減り続けると、マイニングの寡占化が進んでしまいます。そうすると、分散度合いが低下してしまい仮想通貨自体の信頼が下がって、結果的に価格も下がっていくこともあるでしょう。この半減期をどう処理するかが、今後の仮想通貨業界に大切なことなのかもしれません。
今後の将来性
将来性に関してですが、正直なところ『ほぼない』と感じています。
まず、このニャンコインを作った開発者は現時点で存在しておりません。いなくなる理由も発表しないまま消えたこともあり、開発も十分に進んでいないのです。ある意味、凄く中途半端な仮想通貨ということです。噂レベルの話ですが、開発者は『Doges』になったのではないか?と言われています。
マイニングプールがしっかりと機能していた時期もありましたが、現状ニャンコインのサイトやサービスは一切機能しておりません。今後も、バージョンアップする可能性は低いでしょう。現状の性能も悪い訳ではありませんが、他の通貨が進化している中で何も変化がないニャンコインには魅力が少なく映っても仕方ありません。
しかし、希望的観測を言えばジョーク系コインは予想外の吹き上がりを見せる場合があります。有名なところだと、『モナコイン』や『ドージコイン』です。この2種類の仮想通貨は、多くの取引所でも取り扱いが始まり、価格も高騰する時期もありました。このように、何かしらの理由によって高騰するかもしれません。
ただし、これはあくまで希望的観測であり、期待しない方が良いです。吹き上がりには何かしらの予兆がありますが、ニャンコインには一切見られないのも理由の一つです。このまま草コインの中に埋もれていくでしょう。それでも可能性を信じたい人がいるのであれば、情報はしっかりと抑えておいてください。
まとめ
ニャンコインのことは理解出来たでしょうか?
残念ながら、今後の成長が見込めない通貨となっていますが、何が起こるか分からないのが仮想通貨業界です。もしかしたら、とんでもない原石になる可能性もあります。たまには情報を確認しておいても良いかもしれませんね。